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全てを受け入れた後の穏やかな顔が印象的~映画『オールド・ボーイ』

2014年06月06日

6月28日(土)から全国で公開される映画『オールド・ボーイ』は、2003年に韓国で作られた『オールド・ボーイ』のハリウッド版。復讐映画の傑作として名高い韓国版と異なる結末になっています。


© 2013 OB PRODUCTIONS,INC.ALL RIGHTS RESERVED.

STORY

1993年10月8日、主人公のジョー・デュセットは仕事の接待に失敗し、泥酔して真夜中の街をさまよっていました。気がついたときは見知らぬ部屋の中。何者かの監視下に置かれ、理由もわからないまま、監禁されます。その間に妻が殺され、犯人に仕立て上げられ、娘は養子に出されてしまいました。主人公は復讐を誓い、黙々と体を鍛え始めます。

20年後、突然解放されると、娘との再会を心の支えに、自分を陥れた冷酷な男への復讐に突き進んでいきます。「お前は誰だ?」「なぜ、俺を20年監禁した?」。その答えがわかったとき、主人公は驚愕の真実を知りました。

ジョシュ・ブローリンが全力で取り組んだ役作り

監禁される前の主人公は、広告代理店の重役でしたが、傲慢な性格で生活は荒み、アルコールに溺れていました。それは体型にも表れていて、典型的な“中年のおやじ”。監禁された部屋で鏡に映った自分のお腹を情けなさそうに見るシーンがありましたが、確かに情けない。お腹だけでなく顔にもだらけきった感じが出ています。

演じているのはジョシュ・ブローリン。最近、映画『とらわれて夏』で控えめながら一途な愛を演じたのを見て、私は心をつかまれたばかり。「これがあのジョシュ・ブローリンなの?」とがっかりしました。

そんな主人公が、監禁された部屋で体を鍛え始めると、少しずつ変化が表れます。解放されたときには、お腹だけでなく、顔回りもくっきりし別人のよう。いえ、それが本来のジョシュ・ブローリンの姿。

「監禁前の姿は特殊メークに違いない」と考えたのですが、実際にはメークではなく、ジョシュ・ブローリンが10日で13キロ増量、2日半で10キロ減量と過酷な肉体改造に挑み、極限状況に置かれた男の狂気を生々しく体現したとのこと。全力で取り組んだジョシュ・ブローリンの役作りに俳優としての意気込みを感じ、改めてファンになりました。

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誰もが打ちのめされる驚愕の結末

自分を陥れた相手に復讐すべく突き進む主人公。サディスティックな拷問やハンマー片手に35人の敵との大乱闘は、ゾッとする気味の悪さを感じました。特に、拷問シーンはハンカチで目を覆わずにはいられませんでした。

少しずつ明らかになる状況。相手も復讐のために主人公を監禁し、妻殺しの汚名を着せたのです。

原因は主人公が高校時代に取った軽率な言動。相手が主人公を恨む気持ちがわかりました。私も同じ高校に通っていたら、きっと主人公のことを「嫌なヤツ」と思っていたでしょう。

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しかし、20年も監禁してきたのに、なぜ、ここで解放したのか?

 復讐の意味がわかってくると、映画の印象が一変。ストーリーにぐいぐい引き込まれました。


人として犯してはならない罪を犯してしまったことを後から知った主人公の驚愕こそ、綿密に計画された本当の復讐だったのです。

このためだけに、相手はお金と時間をつぎ込んできました。人は憎しみの感情を持つとここまで冷酷になれるのか? 主人公は絶望でいっぱいになったことでしょう。私なら心を病んでしまったかもしれません。

しかし、主人公は自分の状況を受け入れて、「贖罪」ともいえる決断をします。

このときの顔がとても穏やかで、「映画を見て良かった」と思えました。今でも私の記憶に残っています。

誰もが打ちのめされる驚愕の結末についてはぜひ、映画館でお確かめください。


『オールド・ボーイ』
6月28日から新宿バルト9ほか全国ロードショー
監督:スパイス・リー
出演:ジョシュ・ブローリン(『ノーカントリー』)、エリザベス・オルセン(『GODZILLA』)  
シャールト・コプリー(『第9地区』)、サミュエル・L・ジャクソン(『アベンジャーズ』)
© 2013 OB PRODUCTIONS,INC.ALL RIGHTS RESERVED.
http://www.oldboymovie.jp/                                             (堀木三紀)

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