« 主婦が小説出版 探求心が原動力にーー(LETSインタビュー講義から) | メイン | 光が天上に導いてくれる階段の家 ―下町に内からも外からもなじんでいる一軒家を拝見 »

“卓球丼”代表 高田正敏さんに聞く~一度は諦めた“卓球”をビジネスに

2019年04月19日

■出会いをチャンスに変えた!

卓球が空前のブームを迎えている。

高田正敏さん(37歳)は2010年からWEBサイト「卓球丼」をスタートさせ、卓球大会の主催や個人向けレッスンなど、卓球をビジネスとする起業家である。

卓球丼WEBサイト:http://ttim.blog76.fc2.com/blog-entry-17872.html

「好きなことを仕事にできるのは、幸せなこと。卓球は自分を助けてくれた恩人のような存在。卓球のおかげで充実した毎日を送ることができ、感謝しています」

%E5%8D%93%E7%90%83%E4%B8%BC%E3%80%80%E9%AB%98%E7%94%B0%E3%81%95%E3%82%93%E3%80%80%E2%91%A0.jpg

高田さんが主宰する「卓球丼」は、卓球愛好者には名の知れたWEBサイトである。

国内外の試合や選手に関するニュースなどに加え、試合内容や技術指導用の動画を掲載している。昨年は132万回のアクセスがあったという。

■卓球選手としての挫折を経て、起業へ

中学の部活動から卓球を始めた高田さんは、岡本勝則先生と出会う。岡本先生は公立中学校で教鞭を執りながら山口県内で30年間、卓球部を指導し、全国大会優勝を果たしている。

「普通の公立中学でしたが、先生に1年間、指導を受けたことで、単なる部活動に過ぎなかった卓球にのめりこむようになりました」。

高田さんが在籍していた中学は山口市で3位、と好成績を挙げることができた。卒業後は強豪校へ進み、インターハイにも出場した。

いずれは実業団で活躍することを胸に、日本体育大学に入学。だが1年生の後半、アキレス腱を切断、半年の休養を余儀なくされた。選手として飛躍すべき時期のアクシデントに絶望し大学を中退、卓球もやめてしまう。

将来に対する不安を感じていたこの時期に、有名なビジネス本“金持ち父さん貧乏父さん”に出会う。「会社を起こして、その会社がスポンサーになり、卓球選手の自分を支援すればいい!」と思いつき、起業を決意。

会社に勤めながら、週末には中古卓球用具の販売や、金融商品の投資などのビジネスにチャレンジ。無借金経営ではあったが、何度も失敗を繰り返す。

%E5%8D%93%E7%90%83%E4%B8%BC%E3%80%80%E9%AB%98%E7%94%B0%E3%81%95%E3%82%93%E3%80%80%E2%91%A1.png


■ブログがきっかけで卓球ビジネスを開始。メンターと出会い、業績アップ

週末起業のかたわら、20代半ばに趣味でブログを始めた。

「食べることが大好きだったので、フードファイトと銘打って丼物の食レポを投稿。21歳ころに再開していた卓球のことも書き始めました」。卓球丼のネーミングは、卓球情報と丼物の記事を同じブログに掲載していたことに由来している。

もう二足の草鞋を履くのは辞めようかと思っていたころ、卓球丼のアクセス数が伸び、広告収入などが得られるようになった。WEB事業でのビジネスに特化し、29歳で会社を辞めて独立。最初は月収2万円だった。

その後、ビジネスでの恩師、WRM(ワールドラバーマーケット)の長部繁幸社長と出会う。

WRMは卓球用具の輸入販売に携わり、YouTubeで公開している卓球動画でも有名である。

「“ビジネスではマーケティングが何よりも重要”と考える長部さんから、マーケティングを基礎から教えていただきました。“仕事を抱え込まず人に任せるように”とも助言され、2017年からスタッフを雇いました。そのおかげで業績が2010年の創業時に比べ、8倍になりました」

■恩師のサポートにより女性向けコーチ業で人気を博す

卓球は大学中退後、3年のブランクを経て再開した。24歳のころ、人に教えるようになったが、自己流ではうまくいかず、個人レッスンは辞めてしまった。

30代になり、近隣PTAのママさん卓球を指導するよう頼まれた。生徒である女性たちの「もっと強くなりたい」という熱意に応えたいと、岡本先生に相談。

「先生からは卓球の技術論よりも、“生徒さんの卓球人生の全責任を負う覚悟で教えろ”と言われたことが心に刻まれています」。

高田さんが個人レッスンで教えた女性は、初心者から5年で全国大会出場レベルへと成長した。現在予約が取れないほど人気の個人レッスンは、卓球丼の収益の柱となった。

%E5%8D%93%E7%90%83%E4%B8%BC%E3%80%80%E9%AB%98%E7%94%B0%E3%81%95%E3%82%93%E2%91%A2.jpg


■卓球を通じて、「食べられない」子どもたちを救いたい

 「今後は、全国の卓球場や卓球ショップと連携して地方での大会開催などを通じ、卓球丼の名前をさらに広めたい」と語る高田さん。4月からは、女性向け個人レッスンのコーチを育成していく取り組みも始める。

 高田さんにはさらに大きな夢がある。

「卓球を通じて“食べられない子ども”を支援していきたい。食べることが好きなので、子どもたちが貧困により、十分に食事を取れない状況を聞くと、胸が痛みます」。

現在も主催大会の収益の一部を寄付しているが、「将来は国連WFP(食糧支援機関)などを通じて本格的に支援していきたい」。食と卓球という、自分の好きなことを通じて夢の実現に挑む。
                           (22期・堀田康子)

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.living-lets.com/cgi-bin/bg/mt-tb.cgi/885

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)