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カンボジアの子どもたちに人形を! お母さんに仕事を! ~はじめよう、みんなで布チョッキン~

2020年03月19日 11:23

保育士の日本人女性たちが中心となって設立した認定NPO法人「幼い難民を考える会」は、1980年当初からカンボジアの難民キャンプに入り教育遊具となる人形と布ボールを手作りしてきました。今年で創立40周年。5/30に記念講演会が開催されます。
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人形で遊ぶ子どもたち

この活動を日本にいるボランティアが参加できる仕組みに整えたのが「布チョッキン」です。
 前年の1979年秋、カンボジアの難民キャンプに初めて入り内戦によって子どもたちが生きることすら困難な状況下に置かれている事実を知ります。帰国後に支援を広く呼び掛けると全国から80人もの有志が集まりすぐに難民キャンプへの派遣が始まりました。その熱意が認められて国連難民高等弁務官事務所との契約に至り事業を継続できたのです。日本国内では多くのボランティアが街頭募金やバザーなどの活動をして資金面を支えました。1991年の難民キャンプ閉鎖に伴い、拠点をカンボジア国内に移し、現在はおもに「村の幼稚園」開設と、人形や布ボール作りの支援をしています。

1.カンボジアの現状
カンボジアではベトナム戦争を皮切りに内戦が20年以上続き壊滅状態に陥りました。現在の首都プノンペンは外国からの資本により急激に発展していますが、人口の8割は農村部で苦しい生活をしています。職を求めて都市部へ出ても、工場労働や日雇いの仕事くらいしか選択肢がありません。彼らはスラムを形成し、不安定なその日暮らしをしています。保育施設に通えるカンボジアの子どもは4割にも達していません。

 カンボジアの公立幼稚園の園舎は古く、備品や教材が不足しています。遊ぶものや絵本などもなく、子どもたちは黒板に書かれた文字を教わりながら過ごしています。しかし、保育者の多くが指導研修を受けたことがありません。国の未就学児に対する予算が極端に低く、十分な環境を整えられないのです。

「幼い難民を考える会」事務局長の関口晴美さんは創立時のメンバーでいわば会の生き字引です。「布チョッキン」を「日本人が携わり、カンボジア人にも収入になり、何よりも子どもたちが楽しく遊べる画期的なボランティア活動」であると言います。続けて、完成した人形や布ボールを現地へ直接送るのではなく、その土地の人に作業してもらう理由を「労賃を受け取ってもらうためだけではない」と語ります。「子どもたちが遊んでいるうちに破損してしまった時、制作した人であれば直すこともできる。ただ資金や物品を送るのではなく、現地の大人が子どもたちを育てていけるように職業を持ち、自立することを目標にしているのです」
実際に「布チョッキン」とはどのような活動なのでしょうか。

2.「みんなで布チョッキン」の活動とは
 まず「布チョッキン」とはハギレを集め、人形と布ボールの型紙どおりに裁断することから名付けられました。裁断した布をパーツごとに重ね、中心に針を通して糸で留めるまでを日本のボランティアが担当します。それらを現地に送り、住民が綿を詰め縫い合わせて保育施設に配布します。人形の大きさは身長が約45㎝、両手を広げた幅が約30㎝です。布ボールの直径は大きいもので15㎝ほど。「布チョッキン」に参加した日本のボランティアには併せて募金をお願いしています。

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布ボールのパーツ 色とりどりのハギレが使用される

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人形のパーツ さまざまな形のパーツがひとまとめに

その後の縫製作業はカンボジアのお母さんたちの仕事。彼女たちの労賃や綿代、運搬費が募金から支払われます。教育遊具が子どもたちの手に届くまでのコストは人形1体につき1000円、布ボール1個につき500円です。
日本で余っている布をカットし、現地では縫うだけにして費用と労力を省いています。
2018年度は人形935体、布ボール3337個を制作できました。企業や団体での「布チョッキン」実施回数は37回でした。

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 布ボールで遊ぶ子どもたち

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 人形と布ボールが届くと、子どもたちは大喜びです。特に一針一針ていねいに作られた温かみのある人形は、幼い子どもにとって特別な存在となります。人形遊びは子どもにとって感情や緊張の解消となり、さまざまな関係の追体験や消化にもなるといわれています。「将来彼らが情緒豊かで社会性のある若者に育ち、母国を盛り立てていく」ことを関口さんは願っています。
 
3.5月30日(土)午後、聖心女子大構内で記念講演会開催→コロナウィルス感染拡大の状況から開催を延期します。詳細はホームページ参照。

認定NPO法人「幼い難民を考える会」は今年で創立40周年。それを記念した講演会が開催されます。詳細は以下をご覧ください。2010年当時に国際協力機構(JICA)理事長だった故緒方貞子さんからの寄稿も掲載されています。URL: http://www.cyr.or.jp

■特定非営利活動法人「幼い難民を考える会」 「カンボジアの子どもたちのこれから 創立40周年記念講演会 ペン・セタリン氏を迎えて」→コロナウィルス感染拡大の状況から開催を延期します

法政大学国際日本学研究所客員研究員、通訳・翻訳家、NPO東南アジア文化支援プロジェクト代表、王立プノンペン大学言語学部教授
日時:令和2年5月30日(土)午後3時~4時30分→コロナウィルス感染拡大の状況から開催を延期します
会場:聖心女子大学構内(東京都渋谷区広尾)
アクセス:東京メトロ日比谷線「広尾駅」下車、徒歩3分
申し込み・問い合わせ
:特定非営利活動法人 幼い難民を考える会
TEL:03-6803-2015
URL: http://www.cyr.or.jp 
e-mail: info@cyr.or.jp 
担当:関口さん

                              (25期:大森敦子)

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