
書店の文庫本コーナーで目にとまった『空港にて』。
帯の「人生最高の短編小説を書いた」という作者コメントと
最後の1冊という状況に、これは!…と思わず即買い。
『コインロッカーベイビーズ』に驚かされ
『KYOKO』で感動し
『69 sixty nine』で爆笑の後ちょっと切なくなり
『半島を出よ』には恐怖を感じた…今まで読んだ村上作品の数々。
その村上龍に「人生最高の短編小説を書いた」なんて言われたら
買わずにはいられませんよね?
『空港にて』は全8編の短編のうち
最後に収録されている作品の題名でした。
「義足」というキーワードが意外だけど彼らしくて
ちょっともの悲しくて、でも美しくて
将来に希望を抱かせるハッピーエンド。すてきな作品でした。
それ以外では「披露宴会場にて」も印象深かったです。
作品全体の登場人物に向けられる鋭い視線に
きっと作者は周りのいろいろなことがわかってしまったり
深いところまで見えてしまう人なんだろうなあ、と思いました。
でも、きっとあなたなら絶対絶対この作品以上のものが書けるはずだし
これからも読者を驚かせ続けてくれるはず。
期待しています!
『空港にて』村上龍・著 文春文庫・刊
大人の小説度 ☆☆☆☆★(4.5)
