5年間通った保育園も残すところ、1ヶ月強・・・となった下の娘。
卒園アルバムにはさむ、「家族からのメッセージ」を保育園から依頼された。
夫方と私の祖父母、一足先に小学生になった姉と夫にそれぞれ書いてもらった。
“はじめてほいくえんにいったときの、なにもわからずキョトンとしたかおをおもいだすと
おとうさんはいまでも、なみだがでそうになります…”strong>
と夫のコメント。
グッと来そうなのをごまかすように
「へぇ~今でも涙がでちゃうんだぁ」と茶化すと
「初日に保育園に連れて行ったのはオレだぞ!どんなにかわいそうだったか…」
と言って布団にもぐりこんでしまった。
保育園に娘たちを連れて行くのは、夫の役目だった。
グズグズ支度する娘に夫は声を荒げることもなく
「早くして」といつも優しく声をかけていた。
・・・ったく、甘い!とイライラしながら出勤してた私。
幼稚園をキャンセルし保育園にも入れなかった姉の行く末や、
新しい職場の慣れない仕事にいっぱい、いっぱいだった私には
下の娘を気にかける余裕はなかったのかもしれない…。いや、なかった。
と、皆が寝静まった後のリビングでひとり考えていた。
“おとうさんにしてあげる”
卓上カレンダーの2月14日の余白に下の娘のつたない字で書いてあるのが目に留まった。
鼻の奥がツンとした。
「この人と結婚してよかったぁ」と思ったとたん、高らかな夫のイビキがうなり始めた。
あいはら こずえ
