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04.修了生のお部屋

今日のひとこと☆土佐いく子先生の講演・1

 冷房の効いていない蒸し暑い体育館で講演会はもう始まっていた。

 400人近くの人が彼女の話に耳を傾けていた。

 空いている席を探し、ひとまず座った。

 今朝も早かったし、この数日寝不足だし、ちょっとだけ寝ちゃおうと思い目を閉じた。

 
 
 話しているのは“土佐いく子”先生。

 ベタベタの関西弁が体育館に響いていた。
 


 東京の学童保育研究集会の記念講演なのだ。

 「明日に生きるこどもたちを信じて」
 ~子どもたちの心の声が聞こえますか~

 というテーマを彼女の推奨する子どもたちの「作文」を基に講演していた。

 関西人ならではのお笑いセンスに思わず目をあけ、資料に目を通した。

 

 この3月まで教壇に立ち、今は大学の講師と、

 小学校での専門員として活躍されているらしい。

 彼女、お手製の資料とレジメは、PCで打たれたものでなく、

 直筆をコピーしたものだった。

 その少しクセのある文字は、今だに年賀状のやりとりをしている

 私の小学校の時の担任の字によく似ていた。

 子どもが書いた作文を例にあげ、話しはすすんでいった。

 文章として上手いとかいうよりも、

 書いた子どもの息づかいが聞こえてきそうな、リアリティのある作文が多かった。

 「こんなこと書いた子もおりましたぁ。資料には書いてませんで…」と

 手元の原稿を読み上げた…

 「昨日、8ヶ月の妹が泣き止まなかった。

 ミルクの作り方がわからへんかったし、

 ずっと抱いていた。

 抱いてたら、10時ころやっと寝た。

 寝たから布団におろしたら、また泣き出した。

 背中をずーとトントンしてやった。」

 
 
 何人かの人が、汗をふくタオルの行く先が、目元になった。

 「こんな子もおりますねん。

 8ヶ月の赤ん坊がいても、10時すぎまで、

 おかあさんが家に帰ってけぇへん、いや帰れへん家があるねんな。

 この子、よぉ、がんばってましたわ」

 

 鼻をすする音があちこちから聞こえた。

 私も慌てて、ハンカチを探そうとバッグの中に手をつっこんだ…。

 

                                     あいはらこずえ

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2008年07月13日 23:46に投稿されたエントリーのページです。

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